いったりきたり

舞台俳優 / 二次元 / 雑記

好きでいたかった

 

 

 

タイトルがもう悲しい。

今日はこの前話した昔応援していた人の話をしようかなと思います。割と重た〜くなっちゃうと思うので苦手な方は今のうちにソッと閉じていただければ……。

 

昔、正確に言うと私がまだ中学生の頃からかな?応援していた人がいました。とにかくその人のことがすごくすごく好きで。

第一印象は『絶対この人いい人だなぁ』でした。仏みたいな顔してるんです。ほんとに。その人のことがとっても気になっちゃって、会いに行くようになりました。当時はまだ高校生だったので、遠征ってほんとにドキドキだったんです。高校生になってすぐにアルバイトも始めてお金を稼いで、そのお金で初めて推しに会いに行きました。そこからお仕事に対する姿勢だったり、ファンに対しての気遣いだったり、そういう細かいところがどんどん見えていってどんどん好きになっていって。

割と人気者になってからもそういう性格は全く変わらなくて。先輩を立てるのが上手で、でも甘えるところでは甘えたり生意気言ったりしてさりげなく笑いを取ったりできる人で。質問に対して見当違いの答えをしてしまっている共演者に、その方の答えにも賛同しながら話を戻して質問にも答えたりだとか、そういう生のトークの回し方が上手だったり。その人をずっと見ているファンにしかわからないようなさりげないフォローや気遣いができるところが本当に大好きでした。そういう真面目なところがあるのに、表面上はおちゃらけてて割とイジられ役というかそういうポジションになることが多い人だったんですけど、私はその人以上に大人な人はいないなぁってずっと思ってました。

今思い出しても素敵な思い出ばっかりです。本当に大好きだったんですよ。一生この人についていくんだって思ってました。

でもね、応援し始めて数年経ったある日、その人が結婚を発表したんです。

正直信じられなくて、訳がわからなくて、理解するのに数日かかりました。そういう噂も聞いたことがなかったし、まだそんな年齢でもなかったし、最初は何の冗談だよとしか思えませんでした。

それから数日経って、状況を理解して、これからのことを考えました。でも全然わからなくて。何をどうしたらいいのかわからなくて。ただこのままこの人を応援することはできないって重い気持ちだけがどんどん大きくなっていって。正直今まで生きてきた中で一番つらかったです。

その人に対してリアコ的な感情があったのかと聞かれるとそれは微妙です。でもリアコじゃなかったのかと聞かれるとそれは違うのかなとも思います。だって悲しかったんだもん。結婚報告を知って悲しい気持ちになってしまった時点でリアコだったのかなって。

長い時間その人の為に過ごしてその人を第一優先に生きてきたから、周りの友達にはすごくすごく心配されました。でもそれが逆につらくて。こんなに心配されるぐらい私にはこの人しかいなかったんだって。周りにもそう認識されるぐらいには大好きだったんだなぁって改めて気づかされました。

結婚したぐらいでって思う方もいると思います。おめでとうって祝福してあげるべきだったんだろうなとも思います。でも本当に本気でその人にかけてきた年月があって、その人の夢が叶うように少しでも力になれたらって気持ちで応援してきて。その結果が結婚かぁって。お仕事が落ち着いた頃の結婚だったらまだ受け入れられてたと思います。

もちろんおめでとうって気持ちがなかった訳じゃないです。でも、何が一番つらかったって、その発表した時期。その人の夢に繋がるような大きなお仕事が決まっていて、さぁこれから頑張るぞってときだったんです。だからこその結婚だったのかもしれないけど、今まで応援してきたファンとしては、少なからず反対意見が出るかもしれないリスクがある結婚を、わざわざその時期にしなきゃいけない理由はあったの?って。もう1.2年待てなかったのかなって未だにモヤモヤしてしまいます。

結婚したってどうなったって、その人はその人だからとも思いました。深く考えずにその人を変わらず応援していくこともできるんじゃないかって。でもどうしてもだめでした。幸せそうに話しているその人を見るだけで心臓を潰されたみたいな感覚になっちゃって。無理に応援し続けてこの人を嫌いになることだけは避けたいって強く思って、だからそれ以降の現場のチケットを全部紙切れにして静かにその人を離れました。

未だにそれが正解だったのかはわからないし、その人を見るとしんどい気持ちになります。嫌いになった訳じゃないし、むしろ今でも大好きな人です。

こうやって記事にできるぐらいにはメンタルが回復したので今は大丈夫ですけど、ほんとにほんとにキツかったです。もうあんな経験はしたくないなって思います。

 

推しの結婚って、オタクをしていると一度は考えることだと思います。いつかはこの人も結婚するんだろうなって。でもね、そんな軽い想像じゃ理解しきれないぐらいのつらさだよ。本当にこわい。どれだけ文章を打ったって、これは経験したことのある人にしか伝わらないつらさだと思います。

覚悟しておけとは言わないけど、明日推しが結婚発表する可能性も0じゃないってことだけは頭に入れておいた方がいいよって思います。毎日ビクビクしてろって訳じゃないです。じゃないですけど、私はそんな想像全くしてなくて、だからこそダメージも大きかったんです。少しでも身構えられてたら違ったのかなって。今更何考えても結果は同じですけど。

 

そんなこんなでもうオタクなんて一生できないと思ってたんですよ。でもオタクをやめることの方がキツかった。誰かを必死で応援して気を紛らわせたかったんだと思います。そこからフラフラいろんな現場に行ったりいろんな人を好きになりました。でもなんか楽しくなくって。

だからこうやって今推しを心の底から尊敬して、応援できていることが本当に嬉しいんです。こんな人にまた出会えた〜って。もう一生ないと思ってました。

今の推しに関しては明日結婚発表されても大丈夫なメンタルはつくっているつもりです。本当に発表されたらまた離れちゃうかもしれないけど、前ほどつらいことはないと思うので。前にも言った通り今は好きの充電中です。満タンにはならないんですけどね。……クサ。

 

未だにあのときどれだけつらくてもあのまま応援していたら変わらずまた昔みたいに戻れたのかなって思っちゃうけど、でもその結婚があったから今があるとも言えるじゃないですか。その人が結婚してなかったら、今の推しとは出会えてなかったかもしれないじゃないですか。だからあれでよかったんだって思うようにしてます。

過去に何があったって、今ちゃんと楽しいって思えてるならそれで正解でいいじゃんって思えるようになりました。

その人がいてこその今の自分だと思うし、すごく感謝してます。人を本気で応援することの楽しさをその人に教わりました。結果はどうであれ、楽しかった時間はしっかり自分が覚えてるので。だからそれでいいって思います。

整理するのに何年もかかってしまったけど、この場を借りてあのとき言えなかったことを言わせてください。

 

結婚おめでとう。幸せになってね。